レザーウェアには、傷、色あせ、小さなひび割れがよく起こります。カテゴリー( )の商品も例外ではなく、軽い不具合の多くは自宅で対処できます。このガイドでは、革の種類の見分け方、ダメージの種類ごとの対処法、専門家に任せるべきタイミングを説明します。
この記事のポイント
- 補修製品を選ぶ前に、革の種類と仕上げを確認してください。
- どの製品も、まず目立たない場所で試してください。複数の素材でできたジャケットは、素材ごとに別々に扱います。
- 軽い傷、わずかな色あせ、小さなひび割れは自宅補修に向いています。深い裂けや構造的な損傷は向いていません。
- 光、熱、湿気がダメージの大きな原因になるため、補修と同じくらい保管が大切です。
革の種類と仕上げを知る
補修製品は、革の種類によって効き方が異なります。フルグレインレザー (full-grain) は銀面(表面の層)をすべて残した革で、使うほどに味わいが出ます。トップグレインレザー (top-grain) は表面の層を少し削ってあるため、より薄くしなやかです。スプリットレザーはトップグレインの下の層から作られ、「ジェニュインレザー」とは多くの場合、加工度の高いスプリットレザーを指します。ボンデッドレザーは、革の端材を細かく砕いて、ポリウレタンやラテックスで固めたものです。ボンデッドレザーには、たいてい専用の補修キットが必要です(Wikipedia:革)。
仕上げは、革の種類と同じくらい重要です。アニリン仕上げは革本来の銀面が見えるのに対し、顔料仕上げは均一な色を出す表面の塗膜です。コーティングされた革は、表面に着色剤でタッチアップできます。アニリン仕上げの革は製品を吸収しやすいため、目立たない場所での試験が欠かせません。 のように複数の素材でできたウェアは、パネルごとに別々に確認する必要があります。
傷の直し方
表面の軽い傷は、やわらかいクロスで目立たなくできることがあります。まず、メーカー推奨の製品を少量、目立たない場所で試してください。適した処理は仕上げによって異なります。
より深い傷には(例: )、フィラーと着色剤が入ったレザー補修キットを使います。傷に薄くフィラーを塗り、ヘラでならして完全に乾かします。そのあと、色の合う着色剤またはレザー染料でなじませます。色は薄く重ね、各層を乾かしてください。厚く1回塗りすると、なじませにくくなります。
色あせた革を戻す
革は、光への露出、洗浄剤、着用によって色あせます。博物館や文化遺産の所蔵品を対象としたカナダ保存研究所(Canadian Conservation Institute)の保存ガイダンスは、染料や塗料が光で色あせるとして、紫外線への露出を抑えることを勧めています。色を戻すには、まず表面をきれいにし、レザー染料または色を戻すクリームをスポンジやクロスで均一に塗り、完全に乾かします。仕上げには、メーカーが推奨する、革の仕上げに合った製品を使います。
ひび割れと裂けの補修
小さなひび割れには、メーカー推奨の製品またはレザーフィラーが使えます。その部分をきれいにし、ひび割れにフィラーをなじませ、ならして乾かします。やさしく磨き、必要なら着色剤を塗ります。
大きめの裂けには、レザー補修キットのパッチを使います。パッチは裂け目より少し大きく切り、裏側から接着し、表面をフィラーと着色剤でなじませます。ファートリムやライニング付きのジャケットは、特に注意が必要です。染料やフィラーがファーに付かないようにしてください。こうしたウェアの作りは をご覧ください。
コンディショナーは控えめに
博物館の収蔵品を対象とした保存ガイダンスは、保革油の使用に注意を促しており、油分は時間とともに酸化し、ほこりを引き寄せることがあるとしています。着用するウェアでは、適した製品が仕上げと構造によって変わるため、ケアラベルかメーカーの説明に従ってください。コンディショナーが勧められている場合は、薄く塗って余分を拭き取るのが一般的です。すでに油っぽい、またはべたつく革には何も塗らないでください。
予防のためのお手入れ
- 染料を色あせさせる直射日光に、革を当てないでください。
- ラジエーターなどの熱源から離して保管し、湿気の多い部屋や極端に乾燥した部屋は避けます。
- こぼした液体は、びしょ濡れではなく、湿らせたクロスですぐに拭き取ります。
- 革本来の油分を奪う強い洗浄剤は避けます。
専門家に頼むタイミング
自宅補修に向いているのは、軽い傷、わずかな色あせ、小さなひび割れです。深い裂け、縫い目や構造部分に沿った損傷、ひどい変色は、特に持ち主にとって大切なウェアの場合、レザー修復の専門家に任せたほうが安心です。補修を失敗すると、元のダメージよりも元に戻しにくくなります。
よくある質問
革の傷は自宅で消せますか?
表面の軽い傷は、やわらかいクロスと、メーカーが仕上げに合わせて推奨する製品で、目立たなくできることがあります。より深い傷には、レザー補修キットのフィラーと色の合う着色剤を薄く重ねて使います。まず目立たない場所で製品を試し、補修後は完全に消えるというより、目立ちにくくなると考えてください。
色あせた革はどう直せばよいですか?
表面をきれいにしてから、レザー染料または色を戻すクリームをスポンジやクロスで均一に塗り、完全に乾かします。仕上げには、メーカーが推奨する、革の仕上げに合った製品を使います。色あせの主な原因は光への露出なので、補修後はウェアを直射日光に当てないようにすると、補修が長持ちします。
革のコンディショナーはどのくらいの頻度で使うべきですか?
決まった頻度はありません。適した製品は仕上げと構造によって変わるため、ケアラベルかメーカーの説明に従ってください。博物館の収蔵品を対象とした保存ガイダンスは、油分が酸化して革を暗くしたり硬くしたりすることがあると注意しており、コンディショナーの使いすぎはそれ自体が問題を生むことがあります。ただし、このガイダンスは着用する衣類を対象にしたものではありません。
革の補修を専門家に頼むべきなのはどんなときですか?
深い裂け、負荷のかかる縫い目に沿った損傷、ひどい変色、剥がれてきたボンデッドレザーは、専門家に任せてください。これらの補修は、表面のタッチアップではなく、素材の再構築や交換を伴います。自宅での補修に失敗すると、最終的な修復が難しくなることもあります。
執筆:Leather Collection編集チーム




