レーシングスーツには、ライダーの名前、ゼッケン、スポンサーロゴ、そして多くの場合は国旗が入ります。それぞれ刺繍、プリント、縫い付けパッチのいずれかで施すことができ、どの方法を選ぶかで重量、耐久性、グラフィックを安全に配置できる位置が変わります。Leather Collectionのオーダーメイドスーツ( など)には、名前、ゼッケン、ロゴ、チームブランディング用のカスタム刺繍とパッチが記載されています。
ポイント
- 刺繍と縫い付けパッチは糸で固定され、プリントは表面に乗っているため最初に摩耗が表れます。
- 昇華プリントはポリエステルが必要なため、革そのものではなく、生地のインサートやライニングに向いています。
- グラフィックは負荷の少ない部分に入れ、衝撃用プロテクターやストレッチパネルを避けます。
- 方法を組み合わせるのも一般的です。名前は刺繍、色面はプリント、変更のあるロゴはパッチといった使い分けです。
目次
バイク用スーツのカスタマイズが大切な理由
名前とゼッケンは、混み合うサーキット走行日に仲間やマーシャルがライダーを見分ける助けになり、チームカラーやクラブのバッジは所属を示します。多くのライダーにとって、自分だけのグラフィックはオーダーメイドスーツを注文する理由になります。
のスーツはオーダーメイドのため、グラフィックの計画は後付けではなく、スーツと同時に指定します。そのため、プロテクターポケット、縫い目、ストレッチパネルを避けた配置が可能です。同じ考え方は や、既成パターンの選択肢である にも当てはまります。


3つの主なカスタマイズ方法
レザースーツのカスタマイズには、主に3つの方法があります。
- プリントと昇華プリント
- 刺繍
- パッチ
それぞれ、耐久性、重量、見た目のバランスが異なります。


ロゴプリントと昇華プリントの解説
プリントは、鮮やかな色や複雑なアートワークに向いています。昇華プリントには注意点があります。Wikipediaによると、昇華転写プリントはポリエステルやポリマーコーティングされた素材に対応しますが、革はそのどちらでもありません。そのためレザースーツでは、昇華プリントはライニングや生地のインサートなどポリエステルの部分に使い、革のパネルには別のプリント方法や染色が必要です。
ライダーがプリントを選ぶ理由
- かさや重量が増えない
- 色の幅が広い
- 縫い目のない滑らかな表面
- パネル全面のグラフィックに向く
プリントは、胸や腰下部のパネルなど、プロテクターやストレッチパネルから離れた摩耗の少ない部分に向いています。グラフィックが表面に乗っているため、サーキットでの激しい使用、熱、繰り返しの摩擦によって最初に摩耗や色あせが起こることがあります。
刺繍:立体的な質感とチームらしい見た目
刺繍は定番の方法で、ライダーの名前やスポンサーロゴに広く使われています。糸が素材に縫い込まれるため、デザインはこすれて落ちるコーティングではなく、表面の一部になります。
刺繍入りスーツの利点
- 立体的な質感が奥行きを加える
- 縫い付けた糸が物理的に固定される
- すっきりしたチームらしい見た目
刺繍はわずかに重量が増し、ステッチで革に穴をあけることになるため、配置には注意が必要で、負荷のかかる部分は避けます。Leather Collectionのスーツでは、カスタム刺繍はほつれを防ぐエッジバインディング付きで手縫いされます。




パッチ:柔軟で交換できる
パッチは柔軟さと個性を両立します。ライダーはスポンサーロゴ、国旗、クラブのバッジに使い、Leather Collectionではチームロゴやスポンサー名のカスタムパッチが記載されています。
ライダーがパッチを使う理由
- 交換や更新が簡単
- 縫い付けで固定
- スポンサーが変わるときに便利
パッチは胸、太もも、背中のこぶ(ハンプ)に向いています。ストレッチ部分やプロテクターの範囲を覆ってはいけません。
色の耐久性とサーキットでの酷使
転倒時の滑走、熱、汗、日光は、いずれもトラック用スーツのカスタマイズにとって試練となります。
耐久性の比較
- 刺繍:糸が素材を貫通して固定される
- パッチ:しっかり縫えば耐久性があり、交換もできる
- プリント:表面のグラフィックで、最初に摩耗が表れる
縫い付けた要素は縫い直しや交換ができますが、プリントされた表面では難しくなります。
カスタマイズとライダーの安全
カスタマイズが保護性能の妨げになってはいけません。SATRAによると、バイク用プロテクティブウェアの規格(EN 17092)には、耐摩耗性、縫い目強度、引き裂き強度の試験が含まれており、これが縫製品質が重要な理由のひとつです。
安全なカスタマイズのルール
- ロゴは衝撃を受けやすい部分を避ける
- プロテクターポケットの近くには厚い刺繍を避ける
- ストレッチパネルの伸縮性を保つ
- CEプロテクターの位置がずれないようにする
カスタマイズがウェアの認証に影響するかどうかは、メーカーにご確認ください。
最適な方法の選び方
最大の耐久性が重要か、スポンサーが頻繁に変わるか、重量が気になるか、大胆なグラフィックと控えめなスタイルのどちらが好みか、といった点を考えると選びやすくなります。
摩耗の少ない部分の大胆なビジュアルにはプリント、長く使うブランディングには刺繍、柔軟性を重視するならパッチがおすすめです。方法は組み合わせることもでき、既製品の選択肢は で比較できます。
よくあるご質問
刺繍は革を弱くしますか?
刺繍は糸を革に通すため、ひと針ごとに小さな穴があきます。負荷の少ない部分に軽く、適切に配置した刺繍は通常のことですが、縫い目やプロテクターポケットの近くに密な刺繍を入れると硬くなるため避けたほうがよいでしょう。配置、密度、エッジバインディングは、後付けではなく製作段階でメーカーが計画するべきです。
革に昇華プリントはできますか?
いいえ。昇華プリントはポリエステルやポリマーコーティングされた素材に対応しますが、革はそのどちらでもありません。レザースーツではポリエステルのインサートやライニングに使え、革のパネルは別のプリント方法、染色、刺繍、パッチでカスタマイズします。各パネルにどの方法が合うかをメーカーに確認しておくと、仕上がりへの失望を避けられます。
パッチはレーシングスーツに向いていますか?
はい。しっかり縫い付け、胸、太もも、背中のこぶ(ハンプ)などに配置すれば向いています。ストレッチパネルや衝撃用プロテクターの範囲は覆わないでください。スポンサーやクラブのバッジが変わる場合、縫い付けたパッチはスーツ全体をやり直さずに取り外して交換できるため実用的です。
1着のスーツで刺繍とプリントを併用できますか?
はい。多くのライダーが、名前とゼッケンには刺繍を、摩耗の少ない部分の大きなグラフィックにはプリントを使っています。この組み合わせなら重量を抑えつつ、最も重要な部分を縫い上げた仕上がりにできます。縫い目やプロテクターと位置が揃うよう、スーツを裁断する前にグラフィックの計画をメーカーと決めておいてください。
レースイベントではカスタマイズは認められていますか?
ルールは主催者やシリーズによって異なります。競技クラスによってはスポンサーロゴ、ゼッケン、色が制限されることがあるため、デザインを注文する前に、該当するイベントやチャンピオンシップの規則をご確認ください。スーツを裁断する前に主催者へ問い合わせておけば、ロゴ、ゼッケン、色に関する疑問が解消されます。
執筆:Leather Collection編集チーム

